FXで稼ぐ(値幅を取る)パターン

FX取引では、通貨が値上がり/値下がりする際の「値幅」から利益を得ることを目指します。

為替相場が一方向に動くトレンドに乗る

為替に限らず「相場」が動くのはどのような時でしょうか? まず考えられるのは、一方向に大きく動く場合ですね。いわゆる「大きなトレンド」が出ている、と称しますが、FXの取引画面に提示されるレートが激しく動きながら明確な値上がり/値下がり傾向を示すパターンです。

トレンドが出ている時のチャート
トレンドが出ている時の値動き

大きなトレンドが出ている時にそのトレンドに乗ることができれば、特にFXのようなレバレッジ取引では大きな利益を手にすることができます。

年に数度は、連日1-2%上がり続けるような「強い通貨(市場で買いが膨らむ通貨)」が出てくるので、その時にどれだけ「値幅」が取れるかが勝負ですね。

静かな相場から一気に大きなトレンドが出現した時、どうしても「さすがにもう上がらないだろう」という達成感で利益を確定してしまう人も多いと思います。しかし、そのようなときは得てしてさらに上がって「もっと持ち続けていれば」と思ったりするんですよね。

強いトレンドは踏み上げでさらに一方的になる

上昇トレンドの相場は、「踏み上げ」を伴います。ある通貨が上昇し続ける時、その通貨に対して「売り」ポジションを持っていた人は、「反対売買」で決済(損失確定)を強いられるのです。

ドル円であれば、ドルが弱含むと思って「ドルを売って円を買う」ドル売り円買い取引をしていた人は、思惑に反してドルが上昇した場合に損失が生じます。ドルが上がると、決済するときに「値上がりしたドルを買い戻す」必要があるからです。

たとえば1ドル110円の時に10000ドルを110万円で売っていた人は、ドルが115円に値上がりすると110万円で売ったドルを115万円で買い戻さないといけません。つまり5円×10000の損失になるわけですね。

トレンドが生じ始めると、こうした「トレンドが強まるほど損失が膨らむ」人が出てきます。そうした人たちが「これ以上の損失」を避けるために損失確定のための反対売買を行う、つまりドルが上昇する局面でドルを買い戻さざるを得ない状況に追い込まれていくことでさらに値上がりが加速していくのが、踏み上げ相場です。

強いトレンドが出ているときは、「さすがにこれ以上は上がらないだろう」という予断を一度捨てる必要があります。特に、「上がりすぎだから売ってみる」のは要注意。踏み上げられる側に回って、相場の「肥し」になる可能性が高いからです。

小さなトレンドとボックス相場で収益を上げるには

ただ、本当に強い大きなトレンドが出現するのはせいぜい年に数回です。

多くの場合は、トレンドが認められてもその継続(相場が一方考に動く)時間はごくわずか。それ以外の時間の多くは、「一定の範囲」で上下に動く「ボックス相場」になることが多いわけです。

ボックス相場では、米ドル/円なら10-20銭など一定の範囲内で上下に「振幅」する動きとなるのが特徴です。チャートを見ると山形になっていて、ボックス圏内で一定方向に動く「小さなトレンド」が繰り返し出ている場合も多い。

トレンドが出ている時のチャート
ボックス圏相場の値動き

ボックス相場が続く時間はまちまちですが、9時前後、18時前後など「為替(特に米ドル絡み)が大きく動く時間」に形成され、数十分から数時間続くパターンが分かりやすいですね。ボックス圏の値幅を着実に取ることができるようになれば、「FXで稼ぐ」チャンスは一気に広がります。

逆に普段はレバレッジをかけない金融商品で地道に「投資」を行い、強いトレンドが出て来た時にFXの投機トレードで勝負をかける、という考え方もあるでしょう。