逆指値

逆指値とは、「保有ポジションが指定条件より不利な状況になったら、決済注文を出す(自動的に損切りを行う)」一種の予約注文機能。取引を行った時に想定(期待)していた値動きと逆の展開になった時に、損失が広がらないうちに自動的に決済注文を出して損失を限定することができる。

あるいは、逆指値を活用してトレンドフォロー型の新規注文(指定額以上になったら新規の買い注文、指定額以下になったら売り注文)を行うこともできる。

レバレッジ取引では逆指値でリスク管理を徹底すべき

逆指値の損失を限定する機能は、FXをはじめとするレバレッジ取引では特に重要となる。わずかな相場変動が大きな損益につながるので、逆指値のような自動的に損切りを行う仕組みがないと、あっという間に損失が拡大してしまうからである。

レバレッジ取引で新規にポジションを持ったら、「いくらまでの損失なら許容できるか」考えてすぐに逆指値の決済注文を出きたい。たとえばFXで1万ドルのドル買い円売りを行って5000円までの損なら耐えられる、と判断したのなら50銭以上ドル安になった時点で自動的に決済を行う逆指値注文を出しておく。

損切りの水準は、慎重になりすぎても効率が悪いので相場の変動幅や指標発表などのスケジュールも見ながら検討したい。

相場が予想通りに展開していくにしたがって、逆指値注文の水準を変動させる「トレール機能」が使える証券会社も多い。トレール機能を使うと、「ドル円相場が20銭値上がりしたら、逆指値の売り注文の水準も自動的に20銭切り上げる」といったことができるので、リスクを限定しながら利益の上乗せを狙える。

逆指値の損失限定は機能しない場合もある

ただし、相場の急変時にはスプレッドの拡大や取引価格提示/約定タイミングの乱れなどで逆指値の注文水準を一気に突き抜けてしまうことがある。また、週末など取引ができない期間を挟んで相場が変動すると、逆指値による損失限定が機能しない可能性(持ち越しリスク)もある。

逆指値で注文を行っておいても、その注文より不利な決済が行われる可能性があるので、注意が必要。